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【2023年親なきあと勉強会】2023年時点での「成年後見制度」の問題点5つ

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親が亡くなった時、遺言書を書いておかないと、知的障害のある子供には「成年後見人」(後見人)がつく可能性があります。

しかし、成年後見人の制度には大きな問題があります。2023年時点での問題点を、まとめます。

※2026年に法律の一部改正が決定しました。→「2026年、成年後見制度の改正ポイント」

2023年時点での成年後見制度の問題点

①後見人は家庭裁判所が決める。家族には決定権なし

家族が「えぬ」の後見人になりたい、知り合いに専門職がいれば、その人に任せたい、と考えるのは、親として自然な気持ち。

しかし

後見人を決めるのは家庭裁判所(家裁)です。家族に権限はありません。(希望は出せるが、通るとは限らない)

家裁が、家族の知らない専門家を選任し、「初めまして」ということも。全く知らない人に、子供の大切な財産を任せる、これはかなり不安材料。

※補足:家族が後見人になっていても、相続の場面だけは、後見人(家族)と被後見人(「えぬ」)の利害がぶつかってしまいます(これを「利益相反(りえきそうはん)」といいます)。その時は、相続手続きのときだけ、家庭裁判所が「特別代理人」という別の人を選んで、「えぬ」の代わりに遺産分割を担当します。

②本人の意思より「財産管理」が優先されやすい

後見人の役割は、「えぬ」の財産を守り、生活を支援すること。しかし、財産の安全な管理が優先され、本人がやりたいことや望む生活ができないケースも指摘されています。

「えぬ」が「〇〇を買いたい」と言っても、「財産が減るからダメ」として認められないこともあります。「えぬ」のお金なのに、自由に使えないかもしれない、これは問題。

ニュースにもなっていました(障害を負った夫に、成年後見人が選任されたケースです)

出典:RKB毎日放送NEWS(2023年3月2日)/「ケーキは買うな」「温泉行くな」成年後見人が生活の切り詰めを迫る理由

障害を負った夫のために、夫が貯めてきた大切な財産で好きなことを叶えてあげたい。そんな妻の切なる希望を、後見人に妨げられるなんて、悲しすぎます。

③後見人は一度つけると、原則一生のつきあいになる

後見人がつくと、後見される人の判断能力が回復しないかぎり、後見人との関係は一生続きます。

(前掲したニュースのご夫妻は、夫の判断能力が回復したと診断書を書いてもらい、家裁に申請、8ヶ月後に後見人を外せたとのことです)

出典:RKB毎日放送NEWS(2024年4月8日)/”5年で300万円”報酬を支払って得た「自由の制限」利用した夫婦が語る「成年後見制度」

「えぬ」の場合、判断能力が回復することはありません。相続の手続きのためだけに後見人をつけても、原則として後見人を外すことは出来ません。

④後見人は、原則、解任できない

本人も家族も後見人も人間、相性はあります。様々な理由で、後見人を変更したくなることもあるでしょう。

しかし、後見人は、よほどのこと(不正行為や、お金の管理がずさんなど)がない限り、本人家族の希望だけで変更することは出来ません。

残念ですが「相性が悪い」くらいでは認められません。

夫婦でさえ「離婚」という選択肢があるのに、後見人にはそれがない。恐ろしすぎる。

※法律上では「家族側から解任を申し立てる」「後見人本人から辞任を申し立てる」という制度はありますが、どちらも家裁の許可が必要です。

⑤後見人がついている間、費用がかかり続ける

後見人に専門家(司法書士・弁護士など)が選任された場合は、毎月報酬が発生します。その金額は、一般的には月2〜6万円。

一番安い、月2万円と見積もったら、年間24万円。

仮に「えぬ」が50代の時に後見人がつき、平均寿命の80代まで存命なら、期間は30年。

なんと総額720万円!

ネ◯フリもア◯プラも解約できるのに、後見人は解約できない。まさに最「凶」サブスク。

問題点に対して、2026年、民法改正案が可決・成立しました

このように、2023年時点での成年後見制度には、たくさんの問題がありました。

ならもっと使いやすい制度にしろー!問題多すぎるんじゃ!!

そのような声に応え、2026年6月に改正案が可決・成立しました(施行は2028年頃の見込みです)。しかし、これで一件落着、めでたしめでたし、というわけにもいかないようで。

次回、改正案について書きます。

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