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知的障害者の「印鑑登録」への私の思い5つ

黒板に描かれたメリットとデメリットの天秤と、それを見上げる人形 親なきあと対策

前回の記事で、お子さんが未成年のうちにできる「親なきあと」対策を書きました。しかし、印鑑登録については、色々思うこともあります。

知的障害者の印鑑登録に関して、私の意見

①実印、本当に必要か

実印は、相続や不動産の購入、ローンを組む際に必要な印鑑です。逆に言えば、日常的に使う機会は多くありません。

50年以上生きてきた私ですが、実印を使ったのは

①不動産(自宅)の購入
②父の相続手続き

の2回だけです(住宅ローンを組む時にも使ったかもしれないけど忘れた💦)。

「えぬ」は、家を購入することはまずありません。ローンを組むこともないでしょう。

夫も私も遺言書を書けば、相続時に「えぬ」が実印を使う必要もない。

「えぬ」が、わざわざ実印を作り、印鑑登録をする必要はあるのかな?

②実印を持つ「リスク」もあるのでは?

父の相続手続きから考えたこと。

遺産分割協議書に、母も、私も、兄弟も、住所と氏名を自筆し、実印を捺印しました。これで協議書は有効な書類になり、相続手続きも無事終了しました。

正直に話します。母は、書類の内容を100%、完全には理解できていなかったと思います。私や兄弟を信じて、署名捺印してくれました。

この時、もし私が自分に有利になるような相続の内容を書いて、母を言いくるめてたら?私が悪徳業者で、母をだましたら?

やはり母はよく分からないまま、サインして、印鑑押して、一大事になっていたでしょう。

一番怖いのは、「内容はよくわからない」けど「署名捺印はできる」状態だと痛感しました。

そして、「えぬ」は、まさにこの状態です。

「えぬ」は署名も捺印も出来ますが、書類の内容はやさしい言葉に置き換えないと、分からない時もあります。

だまそうと思えば、だませるかもしれません。

「えぬ」のリスクを考えると、積極的に印鑑登録をしよう!とまでは思えなくなってきました。

③実印の管理、けっこう大変

「印鑑一本くらい」と思われるでしょうが、管理する側は、意外に骨が折れるもんだと、両親の介護を通じて感じています。

私は数年前に両親の印鑑、通帳を預かりました。父の死去後は、実家の登記簿や保険証券も。

どれも重要な書類。分類して保管し、必要な時に取り出せる状態にしておく。

自分のものではない貴重品の管理、責任とプレッシャー、これは想像以上に重いです。

「えぬ」の実印、私が元気なうちは、私が管理できる。でも親なきあと、それを管理するのは「でぃー」かもしれない。

印鑑一本でも、管理するものは減らしたい。

④でも、私が遺言書を作る前に死んだ場合、家族に大迷惑かける

①〜③まで書いて、「実印、いらないんじゃない?」と懐疑的になっていた私。

しかし、遺言書を準備する前に、私が死んだら、相続手続きには「えぬ」の実印が必要です。私がいつあの世に召されるのかは分からない。30年後かもしれないし、明日かもしれない。

遺言書の前に寿命が来たら、その時は申し訳ないけど、残された家族に「えぬ」の印鑑登録をお願いしないといけません。

私のエンディングノートの見開きに、「相続の手続きの時に、「えぬ」の印鑑登録が必要です。申し訳ないけれど、手続きをお願いします」と書き足しました。登録は別にして、「えぬ」の実印だけでも、作った方がいいのかな。まだ迷っています。

※ちなみに、成人後の印鑑登録について、「えぬ」の事業所の先生など3人に尋ねましたが、経験があるという方は1人もいませんでした。それだけ、珍しいのでしょうか。

⑤私の最終意見

あれこれ考えた結果、現時点での私の意見はこうなりました。

「6対4で、お子さんが未成年のうちに印鑑登録をした方がいい」

  • 自分が若い時に遺言書を作るのは、現実的ではない
  • 遺言書を作るのに、時間もお金がかかる
  • 障害のある子供の世話で精一杯なのに、遺言書にまで目を向けられない
  • でも、人はいつ死ぬかは分からない。最低限の準備はしておくべきかも

「えぬ」がまだ未成年なら、印鑑登録、したかもしれません。


お子さんの状態も、保護者の方の思いも、それぞれです。お子さんにとって何が必要か、メリット・デメリットは?考えることはたくさんあるでしょう。

保護者の方が一生懸命考えて出した答えなら、それはどれも正解です。

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